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神戸市のこべにゃんの話4

鯉川筋をトボトボと歩いていると、10円玉を拾いました。
よっしゃキタコレ、「目指せ450円貯金」が大きく前進するではありませんか。
10円玉をパン耳の袋に入れて、大事に握りしめました。

坂をずんずん上ってにしむら珈琲店の前まで来ると、
ちょうど裏口でアルバイトの光恵さんがごみを捨てていました。

「寒いのにご精が出ますにゃ。
 えっ暑いくらいですかにゃ?
 ちょっと海で風に当たりすぎて冷えたようですにゃ。
 いやいやほんのちょっとですにゃ。」

そう言いながら光恵さんの膝に乗り、思うさまなでてもらいます。

光恵さんは仕事ができる人ではありませんが
肉付きのよい太ももを持ち、
こべにゃんのために平皿にコーヒーを入れてこっそり冷ましてくれる優しさがあるので
辞めさせられるようなことがあっては困ります。
これ以上引き止めないようにしましょう。

「今日で172円になりましたにゃ。
 450円貯まったら、ちゃんと客席でブレンドコーヒーをいただきますにゃ。」

いつもの宣言をして、光恵さんに手を振りました。

夕方になり、仕事終わりの人たちで通りも慌しくなってきました。
そういえば今日当たりトアロードデリカテッセン店員の明子さんが
サーモンの皮を置いてくれているかもしれません。

そう思って坂を下っていると、前方から靴屋でよく出会うマダムが歩いてきました。
"猫さん今日もスカーフが素敵ね"、すれ違いざまにそう言われました。
山手の女子大生さんは、こべにゃんを後ろから追い越して行きながら
目が合うと小さく笑いました。

デリカテッセンの裏口には、皮がちゃんと置いてありました。


全くこれだから、神戸を離れられません。
たくさんの女性ファンを置いて、海になど出ていける訳がないのです。

世界を旅するのはまだ先のことにして、
こべにゃんは今日も、夕陽の当たる坂道を帰っていくのでした。
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神戸のこべにゃんの話3

目覚めると少し風が強くなっていました。

空と海の境目から、風が自分だけを目指して吹いてくるようです。
ああ、潮風というのは、なんと気持ちをかき乱すのでしょう。
昔ねずみ取りとして船に乗り込み、7つの海を回ったあの頃(妄想)が思い出されます。

世界のどこまでも導いてくれそうな波音を聞きながら、
もういちど男のロマンを追いかけたくなりました。

毎日生活に追われ、同じ街の中ばかりを歩いていていいのでしょうか。
自分はなんのために、生まれ故郷の六甲山から元町に出てきたのでしょう。

あんなにも必死でトラックにしがみついた理由は
寒い山から出たいという切実なものでしたが、
広い世界が見たかったという部分も、確かに同時にあったのです。

…なんだか落ち込んでしまいました。
残りのパン耳はお持ち帰りにして、海から離れて少し落ち着くことにしました。

(続く)

神戸市のこべにゃんの話2

ブランチが済んだら、北野坂を下りながらブティックを覗きます。
あっ女性がスカートを試着しています。入りましょう。

「お嬢さんとてもお似合いですにゃ。
 裾広がりのデザインが可憐ですにゃ。
 マダムはもう少し短い丈で足を出すのもいいですにゃ。
 良いものはどんどん外に出していかにゃいといけませんにゃ!」

"いやや猫さんやらしいわぁ"と言いながらも、娘さんもマダムも悪い気がしないようです。

今日も女性を元気づけてしまいました。
オーナーさんに手を振りながら、ドアベルを鳴らしてお暇します。

歩き回っているうちに、海が見たくなってきました。
途中、生田神社でハトを追いかけたり、イスズベーカリーでパンの耳をもらったり
南京町のゴミ箱を漁ってシルクのはぎれをゲットしたりしながら、海まで下りていきます。

陽の光で温まったブロック塀に座り、海を眺めます。
今日もきらきらした海面を船が滑るように進んでいきます。

よい光景です。

カップルの女性のスカートが風に翻る様子を見ていると、しみじみとそう思います。
パンの耳も、よりおいしく感じられるというものです。

そんなことを考えているうちに、眠くなってきました。

(続く)

神戸のこべにゃんの話1

神戸のこべにゃんのはなし

こべにゃんは元町商店街の路地裏に住んでいる猫です。
首に巻いたスカーフは、自分で縫いました。
テーラーのごみ箱から集めてきた布をパッチワークしたものです。
端に使っている紺のストライプは、イタリア製の生地です。
自分の黒い毛にとてもよく似合います。

足元は、三四公園で拾ってきた自慢の茶色いブーツです。
毎日ペッとツバをつけて、ピカピカに磨いています。
おしゃれは足元からなのです。

今日はまず、北野に行こうと思います。
洋館にエミャンス(エヴァンス)さんが戻ってくる日なのです。

エミャンスさんのブランチの時間に敷地に入りこみ、
テラスから見えるギリギリの位置で控えめに待っていると、大体声をかけてもらえます。

「ああっお久しぶりですにゃ。
 たまたま通りかかったらお会いできましたにゃ。
 お食事の邪魔をしてしまってすみませんにゃ。」

などど遠慮しながら行儀よくしておくと、少しですが舶来もののチーズやハムがもらえます。
「デリシャスですにゃやっぱりちがいますにゃ。」
と言いながら食べると、エミャンスさんは喜び、さらに少しくれるのです。

エミャンスさんが留守の時は、お手伝いのミヨ子さんと2人して、
台所で白ごはんにバターを乗せてがっつり食べていることは秘密です。

(続く)

神戸市のキャラクターを考える1

他県と同じく、兵庫県にも市町村公式キャラクターがたくさんいます。

高砂市のぼっくりん、豊岡市のコーちゃんなど、挙げればきりがありません。
しかし、県内最大の街、神戸市にはなぜかいまだ公式キャラがいません。

いずれは決定されるのでしょうが、
何もなく、自由に言える今のうちに好き勝手に考えてみたいと思います。

ここはやっぱり、昨今のゆるキャラ戦国時代1人勝ち状態の
「ひこにゃん」にあやかって猫キャラでいきます。
「こべにゃん」です。

思いのほか長くなってしまいました。
あと、猫にしては結構な距離を移動しています。
くだらん内容です。お暇な時に読んでください。

(続く)

Appendix

プロフィール

のり

Author:のり
兵庫県在住のアラサー。
好みのタイプは草野仁。
笑いのツボはミラ・ジョボビッチと
木の実ナナです。

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